煉獄日記

目指せ天国。

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

身を守るすべ

じわじわと心が削られてきているのを感じる。ハワイのこのせまい部屋で、同居する大家さんと隣り合わせ。壁が薄いので、互いの音はとてもよく聞こえる。どれくらい薄いかといえば、大家さんの電話の会話も観ているテレビ番組の内容も8割はわかってしまうくら…

キキとアンと「小さな子供」

金曜ロードショーで放送されたらしく、少し前から映画『魔女の宅急便』の感想をちらほら見かける。それを見てもやっとした私は、「私は魔女宅のような作品をどうしても好きになれない自分を好きになれない部分が自分の中にあるということを自分の強みとも弱…

欧米人の見た相撲②ペリー周辺

昨日の「欧米人の見た相撲①ペリー」の続き。今日はペリーの通訳だったウィリアムズと、ペリーの伝記を書いたグリフィスについて。 「ペリーは実は相撲に圧倒されている部分もあったのでは?」というようなことを昨日は書いたが、今日の2人はもっとクールだ。…

欧米人の見た相撲①ペリー

朝乃山大関昇進おめでとう!とてもめでたい。新入幕のころから「いいなぁ」と思っていた力士が大関に昇進するなんて、こんなにめでたいことはない。めでたいついでに、そして相撲ロスを癒すついでに、さらには無観客相撲を乗り切った相撲協会への称賛の気持…

強い気持ち・強い愛

最初に言っておくけれど、今わたしは元気です。なんとなく人に心配されそうな内容を書くことになる気がするので、念を押しておきます。あとこれもついでに言っておくと、この記事にオザケンは出てきません。タイトルだけ彼の曲名を拝借しました。 かなり昔か…

オンライン授業

今日、初めてのオンライン授業を経験した。結果的に言うと、とてもいい授業だった。小さなトラブルはあったものの、全員が「良い授業にしよう」と前向きに取り組んでいて、それが最終的な皆の充実感につながっていた気がする。一応書いておくと、私は今ハワ…

布哇事情(3/23)

布哇は「ハワイ」と読みます。ちなみにサンフランシスコは桑港、シアトルは沙市。明治大正期に日本人移民の多かった街はオリジナリティあふれる漢字があてはめられてて面白い。 ホノルルに "Stay at Home, Work from Home Order" が出た。 Star Advertiser (…

帰れないホーム

昨日、ハワイ州知事が実質的なハワイの入国(州)を禁じる措置を発表した。ハワイに入る人は、観光客であろうと他州・他国から戻ってきた住人であろうと、入州後14日間の隔離を命じるというものだ。14日間の隔離というのは、今の私にとって現実的にほぼ不可…

すーんとする読書

さすがに今「文学研究をやっています」と言い張っているくらいだから、小さい頃からそれなりに本は読んできた。しかし一般の文学研究者、文学研究志望者に比べれば、おそらくその数は圧倒的に少ない。純文学に至っては逃げ出したくなるくらい無知である。そ…

オンライン診療

アメリカでもこの一週間ほどで火のついたようにコロナウイルスの影響が広がっている。私の住むハワイはまだ穏やかな方らしいが、それでもいろんな混乱や変更が立て続けに起こっている。 こういうとき、「外国人」であるということは非常に心細い。ただ心細い…

2020年の日常

今週は春休みなので少し余裕がある。といっても、いつだって「課題は続くよどこまでも」状態なので、暇というわけではないが。 余裕があるついでに、普段なら書こうと思わない私の日常のことを書いてみよう。アメリカに留学した人文系大学院生の日常はこんな…

ドロップアウト

男性の生きづらさについて書かれた記事が目に入った。男性は生まれた瞬間から社会的名声を手に入れるためのレースに強制参加させられている、という話だった。 https://cakes.mu/posts/29163 言いたいことはわかる。というか、普通にわかる。だって、私も小…

恥の多い(良い)人生

高校三年生の冬。私を含む高校の同級生たちは、勉強のしすぎで少々おかしくなっていた。といっても悪い意味ではない。「箸が転んでもおかしい」が完全に行き過ぎたような状態になっていた。 そんな状態で私と友人が教員室にいたところ、ひとりのベテランおば…

もうひとつのピリオド.

今から四年半ほど前、私は浮かれきって毎日SMAPの「セロリ」を聴いていた。「一人じゃ持ち切れない素敵な時間に 出来るだけいっしょにいたいのさ」、そんな歌詞に励まされ、自分の決断と行動に浮足立っていた。 私にとって、「好きな人」と「付き合いたい人…

言葉の壁と扉と鍵と

“Please, Madame, do not equate my lack of speech with a lack of thought.” (153) この一文を読んだとき、思わず泣きそうになった。小説の一節だけれど、これが物語の転換点になるとか、ここがクライマックスだとか、そういうことじゃない。とても単純に…

一万円のへそくり

中学2年のころから大学に入ってアルバイトを始めるまで、私は部屋にずっと一万円のへそくりを隠し持っていた。その出どころがお年玉だったかお小遣いだったかは覚えていないけど、「これだけは」とずっと使わずに置いておいた一万円があった。 そのきっかけ…